2017年も残すところわずかとなりました。来年は戌年ですね。

「犬」で思い出す往年のテレビ番組があります。幼少のころ「新八犬伝」という人形劇が人気になりました。毎日夕方放送された番組ですが、曲亭馬琴の戯作「南総里見八犬伝」が原作。犬塚信乃・犬飼現八ら、名前に「犬」の字が付く八犬士が活躍する物語で、彼らがそれぞれ持っている仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌という文字の浮き出る珠が記憶に残っています。人気漫画「ドラゴンボール」もその設定が「八犬伝」にヒントを得ているそうですね。

人形劇の「八犬伝」はなんといっても辻村ジュサブローの和風ながらも斬新な人形デザインが魅力的でした。この番組で彼は一躍有名人形師になりました。

ところがこの番組、当時はマスターテープを放送局が残しておらず、家庭用のビデオテープレコーダーも普及する以前だったため、NHKアーカイブスでもごくわずかなエピソードしか視聴できないのだそうです。

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のちに、ヒロインの静姫を薬師丸ひろ子が演じて映画化された「里見八犬伝」も1983年公開ですから、こちらも今では知る人ぞ知る映画ですね。

（さかもと）