アナログ・レコードの復活に続き、カセットテープやラジカセにも、また新たな注目が集まっています。
私の世代にとってはカセットテープといえば、CDの普及する以前の時代のレンタルレコード店で借りたアナログ盤の録音や、FM放送の音楽番組のエアチェックなどに欠かせないツールでした。
さまざまな媒体で音楽情報が流通する現在と違い、低いコストで音楽を手に入れるために、当時はカセットテープを必要としていたのです。いろいろな音源を自分のラジカセでダビングして「MY BEST」など編集もしましたね。
大きく重量級のラジカセを野外にかついで持ち出し、みんなで音楽を聴くのにもカセットテープは必須でした。ある夏の夜、渋谷で友人たちと飲んだ帰り、地下道で持参していたラジカセからジャズピアニストのマル・ウォルドロンの渋いアルバムを流していたら、道行く人が数人立ち止まり、「いい曲聴いているねえ」などと見知らぬ人との触れ合いが生まれた記憶があります。
今、リワイアーには数多くのカセットテープが入荷しています。未開封のままのものも多数。当時、これぞという音楽ソフトのためにはりこんだ「メタルポジション」のテープも!
現在、好調な売れ行きで、カセットテープ人気を改めて実感しています。カセットでミュージックテープをリリースするミュージシャンも出てきたというブームの中、生のカセットテープを手に入れて活用してみてはいかがでしょうか?(さかもと)